遺言作成について

いざ、遺言書を作成しようと思い立ったものの、そもそも何をどう書いたらよいのかから迷ってしまうものです。遺言書の作成には一定のプロセスがあります。

まずは、推定相続人の調査・確認からはじまり、ご自分の財産状況の調査・確認を行います。この前提調査をきちんと行うことが、より妥当な自分の思いを実現する遺言作成につながる第一歩です。
名古屋みなと行政書士事務所では、この調査を踏まえて、置かれている家族やその他の諸事情等も考慮して、あなたの想いを実現し、かつ円満相続も実現する妥当な遺言文案をご提案いたします。

遺言ではどのようなことが実現できるのか、そして遺言書の保管方法までご提案をさせていただいております。遺言書の作成の際は、ぜひご相談ください。

遺言書を作成するメリットとしては2つあります

  1. 遺産分割協議を経ずに相続手続きが完了できる
  2. 面倒な相続手続の負担を大幅に軽減し、円滑な遺産の名義変更が可能

遺産分割協議を経ずに相続手続が完了できる

遺言書を作成しておくことの最大のメリットは、相続時に問題になる「遺産分割協議」を経ずに、相続手続が完了できることです。相続で揉める最大の原因は、この「遺産分割協議」が相続人全員の合意によってのみ成立するものであるため、これがなかなかまとまらないことが挙げられます。

遺産の名義変更には、この「遺産分割協議」が成立したことを証する「遺産分割協議書」が必要で、しかも「遺産分割協議書」には相続人全員の署名と実印での捺印、そして相続人全員の印鑑証明書が添付されていなければならず、これを作成すること自体大変な手間がかかります。
結局のところ、この「遺産分割協議」がなかなかまとまらず、相続トラブルに発展してしまうわけです。
また、いわゆる普通のご家庭であっても、相続トラブルが急増している実態があります。

普通の家族でも揉めてしまうケース

  1. 主な遺産が不動産のとき
  2. 両親ともども他界したあとの2次相続のとき
  3. 親より先に子が亡くなったとき
  4. 相続人間で介護負担に大きな偏りがあるとき

上記のようなケースは、特に「遺産分割協議」がまとまらないケースが多く、相続が紛争に発展する危険性が高いといえます。これらは、普通のご家庭でも多くの方があてはまるのですが、つまり、ごく普通のご家庭でも、相続トラブルに発展してしまうことが日常茶飯事であることを心得ていただきたいと思います。

一方、遺言書があれば、その遺言者の所有する財産の行き先はその遺言書に記載されているとおりになり、「遺産分割協議」をしなくても遺産の名義変更が可能になり、無用な相続争いを未然に防ぐことにつながります。もちろん、家族の状況や、人間関係を踏まえた、きちんとした「遺言書」を作成しておくことが円満相続のためには不可欠です。

きちんとした「遺言書」でなければ意味がない

とはいえ、ただ単に遺言書を作成すればいいのかというとそうではありません。遺言書の大きなメリットを実現する為には、どうしても「きちんとした遺言書」を作成することが必要になります。
具体的には、自分の財産全般に対して効力のある遺言でなければいけませんし、また相続人の本来有する相続権や遺留分、あるいはその感情の部分にまで配慮した分割内容を工夫しなければなりません。中途半端に遺言書を作成してしまったがために、かえってそれが元で親族同士揉めたらそれこそ本末転倒なのです。「きちんとした遺言書」の作成の前に行うべきことは次の4点です。

  1. 自分の相続人とその相続割合を正確に把握する
  2. 自分の現在持っている財産内容を整理する
  3. 相続人の有する遺留分を把握する
  4. 今後の自分と家族の状況を予測する

上記のことを明らかにしはじめて、真に公平な「きちんとした遺言書」を作成することが可能となるのです。遺言書の作成には、専門的な知識とその後の相続手続が円滑に行われることまで踏まえた遺言内容にしておかなければ全く意味がなく、結局のところ、円満相続につながらないことに注意が必要です。

一方で、「きちんとした遺言」を作成しておくことで、本来相続手続で必要となる膨大な数の戸籍謄本の収集や、相続人全員による遺産分割協議書の作成、さらには相続人全員の印鑑証明書の収集といった非常に大変な相続手続の作業をことごとく省略でき、非常にスムーズに遺産名義変更等の相続手続が完了できることも遺言を作成しておくことの大きなメリットです。

次にあてはまる方は、遺言書を作成されることをおすすめします。

1.配偶者(妻・夫)に関すること

夫婦生活をともにした相手とは婚姻届を出していない

この場合、相手には相続権がありませんので、遺言を作成する必要があります。

配偶者(妻・夫)のことが心配なので、自分の死後、配偶者に財産の多くを残したい

遺言がなければ法定相続分どおりなので、遺言が必要となります。

2.子供に関すること

配偶者(妻・夫)はいるが、子供はいない

この場合、相続人は配偶者と兄弟または親が相続人となります。
相続財産がマンションなどの場合、配偶者がマンションを出ざるをえない事態が生ずることもあり、生活の場を奪われてしまうことも考えられます。
配偶者(妻・夫)にすべての財産を渡したい場合、遺言書が必要となってきます。

病気がちな子供や障害を持つ子供がいる

病気や障害をもつ子供がいらっしゃる場合、その子供に配慮した遺言を書くことが望ましいといえます

結婚を何度かしており、それぞれに子供がいる

後妻・後夫の子供と先妻・先夫の子供とは、面識がないことが多くいといえます。
遺産分割協議になれば感情のもつれから、争いとなる可能性が大きいでしょう。
この場合も、遺言書を作成することが望ましいといえます。

子供間に経済的な格差がある、子供間が仲良くない、同居の子供と別居の子供がいる

一部の子供が金銭的な問題を抱えている場合、相続争いとなる可能性が大きいといえます。子供間の仲がよくなかったり、同居と別居の子供がいた場合、遺産分割協議が円滑になされないおそれがあります。
特に、親名義の家に子供が同居していた場合、その子供は家を売り払い退去しなくてはならない可能性もあります。また親の相続が発生する時期は、子供が一番お金を必要としている時期であることが多く(塾などの教育資金)、子供間で争いがおこることもあることです。。

3.家族に関すること

独身である

亡くなった後の葬儀や遺骨の管理、財産の処分について決めておく必要があるといえます。

相続人の中に行方不明者・生死がわからない人がいる

この場合、まず不在者財産管理人の選任が必要となります。この場合、遺産分割協議が成立するまでには時間も費用もかかります。そこで、遺言書で、行方不明者などに相続させない遺言を作成する必要があるといえます。

4.相続人以外に関すること

お世話になった相続人以外の人や団体に何らかの財産をあげたい

介護してくれた息子の嫁など、相続権がない人に財産をあげたい場合には遺言を書く必要があります。団体に財産(特に不動産)を寄付したい場合、維持費などがかかることから、受け入れてくれない場合があります。この点もあわせて確認する必要があります。

自分が飼っている犬や猫などのペットのことが心配だ

ペットの世話をしてくれる人に財産をあげる遺言を作成するのも一つの方法です。この場合、愛情をもってペットの世話をしてくれる方を見つけることがペットの幸せにもつながります。
財産だけもらって、ペットの世話をしなくなる方もおられますので、この点はしっかりと考えたほうがいいと思います。